スローロリス
Slow loris

スローロリスは大きな丸い目を持つ小さな夜行性の霊長類です。木の上をとてもゆっくり動き、果実や昆虫を食べます。腕の分泌腺から毒を作る珍しい哺乳類です。
3D地球儀で見る →ひと目でわかる
- 分類
- 哺乳類
- 食べ物
- 雑食
- すむ環境
- 熱帯雨林
すぐわかる答え
スローロリスはどこにすんでいますか?
熱帯雨林にすんでいます。
スローロリスは何を食べますか?
食べ物:雑食。
スンダスローロリス(Nycticebus coucang)は、「大きいスローロリス」ともよばれる、夜に活動する小さな霊長類で、インドネシア、マレーシア西部、タイ南部、シンガポールにすんでいます。頭からしっぽまでの長さは27〜38cmで、体重は約600〜685gです。ほかのスローロリスと同じく、しめった鼻、丸い頭、厚い毛にかくれた小さな耳、平らな顔、大きな目、そしてちょこんとしたしっぽをもっています。
一年中緑の森にすみ、森の天井がすきまなくしげった熱帯雨林を好み、体の大きさのわりにエネルギーをとても少ししか使いません。IUCNでは「絶滅危惧種」とされています。おもにめずらしいペットとしてほしがられることでおびやかされていて、インドネシアのペット市場で売られている霊長類の中で、いちばんよく見られるもののひとつになってしまいました。すんでいる地域では、森がへっていることも深刻です。
ゆっくりだけど、ぎこちなくはない
毛はやわらかく厚い羊毛のようで、明るい色からこい赤茶色まであり、目のまわりの黒い輪が、背中の黒いすじにつながっています。動き方はほかにないものだといわれています。4本の手足で登り、いつもふつうは3本で支えにつかまっていて、ほとんど音を立てず、速さもかえずに、向きをかえたり枝から枝へ移ったりします。
手はつかむ力が強く、人さし指が短くなっています。片足か両足で、枝の下に長いあいだぶらさがっていられます。下あごには前向きの6本の歯でできた「歯のくし」があり、木から樹液のかたまりをこそげとるのに使います。わきの下の腺からは強いにおいの液を出し、なかまとの合図に使います。
夜のくらし
昼は、地面より高い木のかくれた場所で、ボールのように丸くなってねむります。夜になると、樹液、花のみつ、果物、昆虫を食べ、木の皮のきずから出る樹液をなめます。ほとんどひとりでくらしていて、ある研究では、活動している時間のうちほかのロリスの近くにいたのは約8%だけでした。
一生同じ相手とペアになり、子どもは両親といっしょにくらします。お母さんは約192日の妊娠のあと1頭の赤ちゃんを産み、子どもは16〜27か月で、ふつうはおとなになったころに親もとをはなれます。
名前とペットの取り引き
種の名前の「coucang」は、インドネシア語の名前「クカン」からきています。「はずかしがりや」という意味の「マル・マル」ともよばれ、タイでは「風のサル」という意味の「リン・ロム」とよばれます。マレーシアでは「コンカン」や「クラ・ドゥク」ともよばれることがあります。オーストラリア周辺のフクロギツネのなかま「クスクス」と見分けがつかないため、「クスクス」とよぶ地元の人もいます。
スローロリスは、東南アジアでいちばんよく取り引きされている保護された霊長類です。売る人はよく歯をぬいてしまい、そのせいで死ぬ割合が最大90%にもなる感染症が起きることがあり、歯のない動物は二度と野生にもどれません。2007年、この種はワシントン条約(CITES)の付属書Iに移され、国どうしの取り引きが禁止されました。
おもしろ豆知識
- スローロリスは毒をもつ唯一の霊長類で、ひじにある腺から出る毒をなめて使います。
- タイでのよび名は「風のサル」という意味です。
- 「歯のくし」を使う動物で、下の6本の歯がくしのように樹液をこそげとります。
- お母さんはふつう、約192日の妊娠のあと1頭の赤ちゃんを産みます。
- ペット市場では、ロリスはよく歯をぬかれてしまいます。
地球儀では
おもちゃの模型では、カンボジアなど東南アジアの熱帯の森にいるスローロリスが見られます。
似ている仲間
参考資料
更新: 2026-10-14





